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Strenx® 960 製品グループ

Strenx® 960は板厚に応じて850~960 MPa (123-139 ksi) の最低降伏強度を備えた高強度構造用鋼板のグレードで、輸送機械やリフティング装置に適した素材です。

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適した用途
輸送、リフティング、農業用の
先進耐荷重構造

製品の種類
熱間圧延鋼板、薄板、冷間圧延薄板鋼板


板厚レンジ0.8-120 mm (0.031”-4.724”)

幅広い品揃えの高強度構造用鋼板

STRENX® 960 E
優れた靱性

幅広い寸法レンジの高強度・軽量シャーシ、クレーン、農業機械等の耐荷重構造に適しています。

靱性:40 J at -40°C (30 ft-lb at -40°F)
厚板鋼板: 4-120 mm (0.157”-4.724”)
準拠基準:EN 10025-6 S960QL
フォーマット:鋼板

STRENX® 960 F
極めて優れた靱性

低温条件で使用する高強度・軽量シャーシ、クレーン、農業機械等の耐荷重構造に適しています。

靱性:27 J at -60°C (20 ft-lb at -76°F)
鋼板:4-100 mm (0.157”-3.937”)
準拠基準:EN 10025-6 S960QL1
フォーマット:鋼板

STRENX®  960 PLUS
強力な溶接と優れた表面品質

高強度・軽量シャーシ、クレーン、農業機械等の耐荷重構造に適しています

靱性:27 J at -40°C (20 ft-lb at -40°F)
熱間圧延薄板鋼板:2-8 mm (0.079” - 0.393”)
準拠基準:EN 10 025-6 S960QL
フォーマット:薄板およびコイル

STRENX® 960MC
多用途の長さ調節薄板

幅広い寸法レンジの高強度・軽量シャーシ、クレーン、農業機械等の耐荷重構造に適しています。

靱性:27 J at -40°C (20 ft-lb at -40°F)
熱間圧延薄板鋼板: 3-10 mm (0.118”-0.393”)
準拠基準:EN 100149-2 S960MC
フォーマット:薄板およびコイル

STRENX® 960 HR W

一般的な用途は、強度と軽量性が求められる条件の厳しい耐荷重構造です。

衝撃靱性:27 J at -40°C
板厚:3.0-6.1 mm (0.079’’ – 0.240’’)
準拠基準:EN 10149-2 S960MC
フォーマット:熱間圧延帯鋼

鋼材によるトレーラーの軽量化で大幅な節減を実現する方法

Mantella社、Strenx® 960 Plusでトレーラーシャーシの軽量化を実現

イタリアのトレーラーメーカー Mantella社はStrenx® 960 Plusへのアップグレードにあわせて、トレーラーの設計を刷新しました。従来の長手方向に溶接したI型ビームに代わり、Z型に曲げたビームを採用。Strenx® 960 Plusを使用した革新的なトレーラー車体はアルミニウム並みの重量で、鋼材が持つ耐久性、疲労強度、生産上のメリットをすべて実現します。

リアインパクトガードとRUPDSの強度を安全性を向上

安全が重視される中、トラックやトレーラーの車体メーカーはアンダーライド防止用のリアインパクトガードの素材選びを慎重に行うことが求められています。リアインパクトガードに適切な鋼材を使用することで、大型車両や乗用車、二輪車、軽量車両などが関わる追突事故による致命傷のリスクが軽減されます。

工場での作業性が予測可能

工場でStrenx®高強度鋼板を溶接する人。

溶接

Strenx® 960は従来の溶接方法を用いて溶接することができます。マグ溶接は、自動化により非常に簡単に高い生産性を実現できるため、現在もっとも一般的な溶接方法です。

Strenx加工用のドリルが付いたCNC機械。

機械加工

通常、Strenx® 960は特殊な機械を使用せずに機械加工することができます。ドリル加工、皿穴開け、ねじ立て、旋回、フライス加工を行う場合は、高速度鋼工具や超硬工具を装着した安定性の高い機械を使用することをお勧めします。

Strenx鋼板を曲げている機械。

曲げ加工

Strenx®鋼板/薄板鋼板は標準的な曲げ機械を使用して自由に曲げ加工やロール曲げを行うことができます。特性の均一性、板厚公差の小ささ、高品質の表面により、予測可能な曲げ工程を実現します。

Strenx鋼板を切断するレーザー切断用ヘッド。

熱切断

優れた特性と高質な表面仕上げのStrenx®960鋼板/帯鋼はレーザー切断に最適です。Strenx® 960熱間圧延薄板/鋼板の熱切断はガス、プラズマ、レーザーで行います。

Strenx構造用鋼板を切断機に設置する前の作業。

機械切断

Strenx® 960の機械切断にはギロチン裁断機が最適です。切断機は慎重な設定が必要です。なかでも間隔、切断角、刃の硬度といった要素が最も重要です。鋼板は切断前に +20°C (68° F) まで十分に温める必要があります。

平坦度を示すためにStrenx鋼板の上に置かれた直線用定規。

Strenx®保証

Strenx®保証には厚み公差、平坦度、曲げ特性が含まれます。優れた板厚精度により、より精密な重量の把握が可能です。その結果、安全マージンを削ることができます。鋼板内や鋼板間の精密な板厚を確保することで、工場での安全性や性能の予測可能性が向上します。

Strenx® 960 製品および板厚

 
Strenx®960
標準製品
板厚レンジ [mm] 準拠基準 フォーマット
Strenx®使用製品例
鋼板 熱間圧延帯鋼 冷間圧延帯鋼
Strenx® 960 E 4-120 ---
---  EN 10025-6 S960QL 衝撃試験 -40°C 鋼板 幅広い寸法レンジの高強度・軽量シャーシ、クレーン、 
農業機械等の耐荷重構造に適しています 
Strenx®960 F 4-100 ---  ---  EN 10025-6S960QL1 衝撃試験 -60°C 鋼板 低温条件で使用する高強度・軽量シャーシ、クレーン、 
農業機械等の耐荷重構造に適しています 
Strenx® 960MC --- 3-10 ---  EN 10149-2 S960MC 衝撃試験 -40°C
薄板およびコイル 高強度・軽量シャーシ、クレーン、 
農業機械等の耐荷重構造に適しています 
Strenx® 960 Plus --- 2-8 ---  EN 10025-6 S960QL 衝撃試験 -40°C 薄板およびコイル 狭公差の高強度・軽量シャーシ、クレーン、 
農業機械等の耐荷重構造 
に適しています
Strenx® 960 HR W --- 3.0-6.1 ---  EN 10149-2 S960MC 衝撃試験 -40°C
薄板およびコイル 移動式クレーン、コンテナ、鉄道貨車、軽量の輸送装置や構成材などの高度なリフティングデバイス