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⼀般製品情報

曲げ加⼯・溶接可能な耐摩耗鋼板。

Hardox® 500 は公称硬度500 HBWで曲げ加⼯・溶接可能な耐摩耗鋼板です。より⾼い耐摩耗性が要求される⽤途に適しています。Hardox® 500は優れた加 ⼯性と靱性を維持しながら、最⼤積載量と耐⽤年数を向上させます。

⼨法レンジ

Hardox® 500鋼板は4.0〜103mmの板厚で、Hardox® 500薄板は2.0〜7.0mmの板厚でご⽤意しています。Hardox® 500鋼板は最⼤幅3350mm、最⼤⻑さ 14630mmまで⽣産可能です。Hardox® 500は最⼤幅1650mm、最⼤⻑さ16000mmまで⽣産可能です。⼨法の詳細は 「⼨法プログラム」をご覧くださ い。

機械特性

鋼種
鋼種
Hardox® 500 薄板
板厚
(mmin)
2.0 - 7.00.079 - 0.275
硬度 1)
(HBW)
470 - 530 2)
降伏強度代表値
(MPaksi), 保証されません
1400203
鋼種
鋼種
Hardox® 500 厚板
板厚
(mmin)
4.0 - 32.00.157 - 1.260
硬度 1)
(HBW)
470 - 530
降伏強度代表値
(MPaksi), 保証されません
1400203
鋼種
鋼種
Hardox® 500 厚板
板厚
(mmin)
32.1 - 103.01.264 - 4.055
硬度 1)
(HBW)
450 - 540
降伏強度代表値
(MPaksi), 保証されません
1400203

1) ブリネル硬度(HBW)はEN ISO 6506-1に沿って、切削表⾯の0.5‒3 mm下を測定。
最低⼀試験⽚は熱処理・40トン毎。 供給される鋼板の公称板厚と硬度試験の試験⽚の板厚との偏差は+15未満です。

2) Hardox® 製品の厚さ2.5 mm未満では、硬度試験は実施されず、保証されません。表に示されている厚さ2.5 mm未満の硬度値は、引張強度からの変換値です。詳細については、データシート 2067- Hardox耐摩耗シートの硬度変換をご覧ください。

供給される鋼板の公称厚さと硬度試験の試験片の厚さの偏差は+ 15mm未満です。

Hardox®は通し焼⼊れされています。最小コア硬度は、保証された最小硬度の90%です。

衝撃靱性

鋼種
鋼種
Hardox® 500 シートとプレート
縦⽅向試験、標準衝撃エネルギー、シャルピー 10x10mm V-ノッチ試験⽚。 1)
37 J / -40 °C27 ft-lbs / -40 °F

1) 衝撃靱性は別途同意により測定。板厚3~11.9mmのものについては、サブサイズ、シャルピー衝撃試験片(V-ノッチ)が使用されます。規定靱性は原寸の試験片( 10 x 10mm)と比較して、試験片の断面積に比例します。衝撃試験はISO EN 148に沿って実施。3試験の平均。

化学組成(熱分析)

鋼種
鋼種
薄板
C *)
(max %)
0.27
Si *)
(max %)
0.50
Mn*)
(max %)
1.60
P
(max %)
0.025
S
(max %)
0.010
Cr*)
(max %)
1.20
Ni*)
(max %)
0.25
Mo*)
(max %)
0.25
B*)
(max %)
0.005
鋼種
鋼種
厚板
C *)
(max %)
0.30
Si *)
(max %)
0.40
Mn*)
(max %)
1.30
P
(max %)
0.020
S
(max %)
0.010
Cr*)
(max %)
2.20
Ni*)
(max %)
2.0
Mo*)
(max %)
0.40
B*)
(max %)
0.005

組織は微細結晶粒。*) 意図的合⾦元素。

炭素当量 CET(CEV)

鋼種
鋼種
板厚 (mmin)
薄板
2.0 - 7.00.079 - 0.275
厚板
4.0 - 13.00.157 - 0.512
厚板
13.1 - 19.90.515 - 0.783
厚板
20.0 - 39.90.787 - 1.571
厚板
40.0 - 103.01.575 - 4.055
鋼種
鋼種
最⼤ CET(CEV)
薄板
0.40 (0.52)
厚板
0.38 (0.53)
厚板
0.43 (0.64)
厚板
0.45 (0.66)
厚板
0.50 (0.91)
鋼種
鋼種
標準CET (CEV)
薄板
0.38 (0.50)
厚板
0.37 (0.51)
厚板
0.41 (0.63)
厚板
0.41 (0.63)
厚板
0.48 (0.86)

公差

Hardox®を見る詳細については、SSAB カタログの保証を参照してください。

板厚

公差は「Hardox® 板厚保証」に準じます。Hardox®保証は厚板についてはEN 10029 Class A、薄板については½ EN 10051の要件を満たします。

⻑と幅

SSABの「⼨法プログラム」に準じます。厚板の公差はSSABがEN 10029に沿って規定するミルエッジの基準または公差に準じます。薄板の公差はEN 10051に準じ、ご希望に応じてさらに狭い公差に対応いたします。

形状

公差については、厚板はEN 10029、薄板はEN 10051に準じます。

平坦度

厚板の公差はEN 10029よりさらに厳格な「Hardox®平坦度保証Class C」に準じます。薄板については、EN 10051より狭い公差を実現する「Hardox®平坦 度保証ClassA」に準じます。

表⾯特性

EN 10163-2、ClassASubclass1に準じています。

納⼊条件

納品条件はQ(焼き⼊れ)Q+T(調質済み)です。Hardox® 鋼板のエッジは、がせん断または熱切断でお届けします。厚みが80mmを超える場合は通常 ミルエッジでの納品となります。Hardox® 薄板の標準納品条件は圧延およびミルエッジです。

納品要件はSSABカタログ内「Hardox® Guarantees」またはwww.ssab.comでご確認ください。

ファブリケ−ションとその他の推奨事項

溶接、曲げ、機械加⼯

推奨事項は、SSABのカタログ(www.hardox.com)をご覧いただくか、テックサポート(英⽂のみ)まで、お問い合わせください。

厚板の曲げ性は「Hardox® 曲げ保証Class F」に準じます。薄板の曲げ性は「Hardox® 曲げ保証Class C」に準じます。

Hardox® は熱処理向きではありません。機械特性は焼き⼊れ、および必要に応じてその後の焼き戻しにより⽣まれます。納品条件として記載されて いる特性は250ºCを超える温度にさらされた後は維持されません。.

本製品に溶接、切断、研削、その他の加⼯を⾏う際は、適切な安全衛⽣予防策を取らなければなりません。特に防錆塗装された鋼板の研削時には、粒⼦ 濃度の⾼い粉じんが⽣じる場合があります。