Hardox® HiTemp
Hardox® HiTempはHardox®耐摩耗鋼板の高温対応鋼種です。公称硬度400 HBで最大500°C (930°F) の高温で耐摩耗性を発揮し、コスト効率に優れたソリューションを実現します。従来の調質済み耐摩耗鋼板は高温で硬度が失われるのに対し、Hardox® HiTempは高温下でも優れた耐摩耗性を発揮します。
技術アドバイスを受けるデータシートをダウンロード
Hardox® HiTempはHardox®耐摩耗鋼板の高温対応鋼種です。公称硬度400 HBで最大500°C (930°F) の高温で耐摩耗性を発揮し、コスト効率に優れたソリューションを実現します。従来の調質済み耐摩耗鋼板は高温で硬度が失われるのに対し、Hardox® HiTempは高温下でも優れた耐摩耗性を発揮します。
技術アドバイスを受けるデータシートをダウンロード
金属の製錬または精錬から出る残留物で、非常に角張った形状と粗い表面テクスチャーを 持つスラグ などの摩耗性・高温素材も、 高温・高強度のHardox® HiTemp採用の トラックボディで簡単に対応できます。車体の床と側面の板を薄くして車体を再設計することで、フル積載時の積載量を増やすことができます。さらに、薄い鋼板は空走行時のトラックの総重量を軽減します。
コークス工場の機器では、Hardox® HiTempはコークス用スロープ、急冷ワゴン、冷却床、 スラグティッパー、 炉口スクレーパーなどの熱の影響を受ける機器にコスト効率と耐久性に優れたソリューションを実現します。つまり、Hardox® HiTempは最適な耐摩耗性と高い構造強度が必要な場合に最良の選択肢となります。
シンガポールのAltus社は、スラグダンパーの床を25 mm (0.984") の普通鋼から10 mm (0.394") のHardox® HiTempに、側面を12.7 (0.5") から10 mm (0.394") に変更することで、40%減となる2.236 kg (4,930 ポンド) の軽量化に成功しました。
Hardox® HiTemp は 1,000 °C(1,832 °F)のコークスにも耐える優れた耐熱性を備えています。スウェーデンのSSAB Oxelösund社は、コストが高く割れやすいセラミックタイルをHardox® HiTemp鋼板に置き換えることで、メンテナンスコストを大幅に削減し、より安全な作業環境を実現しました。
Hardox® HiTempは、特に鉄鋼、セメント、アスファルト、石炭発電、リサイクルなどの加工産業において、中程度の摩耗を伴う高温用途に最適な鋼材です。この高温対応金属の用途は以下の通りです:
Hardox® HiTempは、耐熱セラミックや普通鋼のような他の素材を凌ぐ利点を備えています。例えば、厚い玄武岩セラミックタイルで作られたコークスランプは、非常に高価で、しかも割れやすいという欠点があります。そのため、メンテナンスによる停止や無駄なコストにつながるダウンタイムが長くなります。一方、Hardox® HiTempは、軽量でありながら丈夫で耐久性に優れた耐摩耗鋼板です。 また、作業性に優れているため、高温環境で一般的な耐熱セラミックのような素材よりも短時間で簡単に取り付けることができます。
1) EN ISO 6506-1に準拠したブリネル硬さ、HBW、プレートの表面から0.5〜3mm下のフライス加工面。熱および40トンごとに少なくとも1つの試験片。公称材料厚さは、試験片の厚さから±15mmを超えて逸脱することはありません。
1) 衝撃靱性は別途同意により測定。衝撃試験はISO EN 148に沿って熱処理・厚みグループごとに実施。3試験の平均。
組織は微細結晶粒。*) 意図的合⾦元素。
板厚公差は「Hardox®板厚保証」に準じます。 Hardox® 保証はEN 10029 ClassAを満たすと同時に、さらに⼩さい公差を実現します。
SSABの「⼨法プログラム」に準じます。公差はSSABがEN 10029に沿って規定するミルエッジの基準または公差に準じます。
公差はEN 10029に準じます。
公差はEN 10029 Class Nよりさらに厳格な「Hardox® 平坦度保証Class C」に準じます。
EN 10163-2、ClassASubclass1に準じています。
納品条件はQ+T(調質済み)です。鋼板は端がせん断または熱切断された状態でお届けします。 別途合意に応じて、⽿付き-ミルエッジでの納品も可能です。
納品要件はSSABカタログ内「Hardox® Guarantees」またはwww.ssab.comでご確認ください。
溶接、曲げ、機械加⼯
推奨事項は、SSABのカタログ(www.hardox.com)をご覧いただくか、テックサポート(英⽂のみ)まで、お問い合わせください。
板厚公差は「Hardox® 曲げ保証ClassF」に準じます。別途合意後、公差の幅をさらに狭くすることが可能です。
Hardox® HiTempは熱処理向きではありません。機械特性は焼き⼊れ、および必要に応じてその後の焼き戻しにより⽣まれます。納品条件として記載さ れている特性は500ºCを超える温度にさらされた後は維持されません。
本製品に溶接、切断、研削、その他の加⼯を⾏う際は、適切な安全衛⽣予防策を取らなければなりません。特に防錆塗装された鋼板の研削時には、粒⼦ 濃度の⾼い粉じんが⽣じる場合があります。