Hardox® 400鋼の製品ページ。Hardox® 400耐摩耗鋼板製のクラッシャーの前で作業する作業員。
Hardox® 400鋼の製品ページ。Hardox® 400耐摩耗鋼板製のクラッシャーの前で作業する作業員。

Hardox® 400

Hardox® 400は、公称硬度400HBWの耐摩耗性に優れたオールマイティな鋼材です。優れた靭性、曲げ性、溶接性を備え、中程度の摩耗にさらされる機材に適しています。

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このページでは

Hardox® 400とは?

Hardox® 400は、1974年にHardox®が世界発の曲げ加工可能な鋼材として発売されて以来、優れた硬度と靭性を一貫して発揮してきたHardox®耐摩耗鋼板シリーズの中でも歴史ある鋼種です。こうした性能は、工場でも動作中でも、確実なパフォーマンスを発揮することを可能にしました。Hardox® 400鋼板は 2~130 mm(0.079~5.118")の厚さがあります。この鋼種は鋼管丸棒でもご利用いただけます。

強度と硬度に優れたHardox 400鋼板で作られた巨大な掘削用バケットの中で溶接を行う溶接工。
Hardox 400耐摩耗鋼板製の巨大な掘削バケットの中を覗き込む、現場の建設作業員。

Hardox® 400で普通鋼にさようなら

現代の機器には、普通鋼は通用しません。求められる生産性や耐久性を実現するだけの強度や硬度が備わっていないのです。S255、S355、A36、グレード 50、A514、 SS400、S45C などの鋼板からHardox ® 400にアップグレードすることで、より高い能力を持ち、低メンテナンスで、より強く軽い機器を実現できます。さらに、標準的な技術や工具を使った切断溶接機械加工がHardox® 400では可能です。総じて、Hardox® 400は普通鋼より優れた性能を発揮します。

Hardox® 400の優れた作業性

Hardox® 400は普通鋼と同じように簡単に加工できます。これには理由がいくつかあります。まず、極めて清浄で一貫した特性をもち、予測可能な動作をします。また、安定した化学組成により、優れた溶接特性を発揮します。

Hardox® 400は曲げ半径が小さく、他のAR鋼とは一線を画す優れた性能を発揮します。

Hardox 400耐摩耗鋼板を曲げる機械。
ショベルカーのバケット内で高強度Hardox 400摩耗鋼板で作られたAR鋼板を溶接する、保護帽をかぶった作業員。

予測可能な溶接作業

Hardox ® 400の溶接は、普通鋼と同様の溶接材料を用いて行われ、特別な要件はありません。厚さ20mm (0.787”) までは予熱の必要がなく、標準的な溶接技術を使用することができます。溶接カタログをダウンロードして詳細をご覧ください

Hardox 400 耐摩耗鋼板を機械加工する加工工具のクローズアップ。

機械加工がすぐに可能

Hardox® 400の穴あけや皿加工には、一般的なラジアルドリル加工機など、通常の工作機械であらゆる加工を行うことが可能です。もちろん、現地の技術開発担当者から技術的なサポートやアドバイスを受けることができます。Hardox®耐摩耗鋼板の最適な加工法に関するカタログもご用意しています。

Hardox® 400の用途は?

Hardox®は、道路建設、建設、農業、採石、鉱業、リサイクル、セメント・コンクリート製造など、あらゆる用途に使用されている汎用性の高い耐摩耗鋼です。この鋼の高い耐摩耗性と靭性、そして優れた作業性により、Hardox® 400は業界で誰もが一目置く存在です。

より長い摩耗寿命を諦めていませんか?

Hardox® 400を皮切りに、Hardox®シリーズにはさまざまな鋼種が揃っています。Hardoxは今や、40年以上の歴史があります。しかし、Hardox®耐摩耗鋼板の新モデルにアップグレードすることで、どれだけの利益を得られるかについては、あまり知られていないかもしれません。データからぜひその驚くべきメリットをお確かめください。

Hardox ® WearCalc アプリでの計算の結果:

  • HBWが50アップしたHardox® 450は、Hardox® 400と比較して、摩耗寿命が30~40%増加。
  • HBWが100アップしたHardox® 500 Tufは、Hardox® 400と比較して、摩耗寿命が80~100%増加。
Hardox® 500 Tuf鋼を使用した機器の耐用年数の延びを、Hardox 450、Hardox 400、普通鋼と比較した棒グラフ。
ハルドックス耐摩耗鋼板の板厚、平坦度、曲げ性能の保証を説明するイラスト。

Hardox® 400 – 一般的なAR400鋼とは全くの別次元

AR鋼材を比較した場合の違いは硬度だけにとどまりません。Hardox® 400は製鋼所で入念な焼き入れ・焼き戻しを行うため、確かな貫通硬度を発揮します。これにより、 鋼材の耐用年数を通じて、安定した予測可能な耐摩耗性能が得られます。

Hardox® 400はさらに、板厚、平坦度 、 曲げ性能 の保証付きです。これらの特性が一貫していることで、予測可能な加工が可能になります。お届けする鋼板はすべて前回のものと同じように動作します。当然ながら、これは生産管理者にとって歓迎すべきことです。

研磨性の高い岩石を投棄する黄色の軌道型掘削機。掘削機のバケットはHardox 400耐摩耗鋼製。

MBクラッシャー社のHardox® 400採用バケット、現場で価値発揮

イタリアのMB Crusher社は、Hardox ® 400でクラッシャーバケットを製造し、コンクリートや岩などのハードな破砕作業で生産性と信頼性の両方を実現しています。

強度と硬度に優れたHardox 400鋼板を使用したミキサードラムを搭載したセメントミキサー車「Ultra Eco」。

Hardox® 400でコンクリートトラックミキサーの耐久性アップ

ドイツのStetter社は、Hardox® 400 と Hardox® 500を採用して、コンクリートミキサードラムを軽量化し、より多くのコンクリートを入れるスペースを確保しています。

最寄りのHardox® 400サプライヤーを検索

Hardox® 400耐摩耗鋼は、世界中のあらゆる地域でお求めいただけます。Hardox®の最も一般的な鋼種や寸法の場合は、SSABの工場または現地のSSABの在庫より48時間以内にお届けできます。耐摩耗サービスの世界的ネットワークのHardox® WearpartsがHardox® 400をはじめとする各種Hardox®鋼種を使って、ご希望の耐摩耗部品を製造します。

工場で搬入されるHardox 400の鋼板。

⼨法レンジ

Hardox® 400は4.0〜130.0mmの板厚で、薄板は2.0〜8.0mmの板厚でご⽤意しています。Hardox® 400鋼板は最⼤幅3350mm、最⼤⻑さ14630mmまで⽣産 可能です。Hardox® 400薄板鋼板は最⼤幅1650mm、最⼤⻑さ16000mmまで⽣産可能です。⼨法の詳細は「⼨法プログラム」をご覧ください。

Hardox 耐摩耗鋼板の寸法プログラムを示す写真。

機械特性

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    鋼種 板厚
    (mmin)
    硬度 1)
    (HBW)
    降伏強度代表値
    (MPaksi), 保証されません
    Hardox® 400 薄板 2.0 - 8.00.079 - 0.315 370 - 430 2) 1100159
    Hardox® 400 厚板 4.0 - 130.00.157 - 5.118 370 - 430 1100159
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      1) ブリネル硬度(HBW)はEN ISO 6506-1に沿って、切削表⾯の0.5‒3 mm下を測定。
      最低⼀試験⽚は熱処理・40トン毎。 供給される鋼板の公称板厚と硬度試験の試験⽚の板厚との偏差は+15未満です。

      2) Hardox® 製品の厚さ2.5 mm未満では、硬度試験は実施されず、保証されません。表に示されている厚さ2.5 mm未満の硬度値は、引張強度からの変換値です。詳細については、データシート 2067- Hardox耐摩耗シートの硬度変換をご覧ください。

      供給される鋼板の公称厚さと硬度試験の試験片の厚さの偏差は+ 15mm未満です。

      衝撃靱性

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        鋼種 縦⽅向試験、標準衝撃エネルギー、シャルピー 10x10mm V-ノッチ試験⽚。 1)
        Hardox® 400 シートとプレート 45 J / -40 °C33 ft-lbs / -40 °F
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          鋼種
          Hardox® 400 シートとプレート
          縦⽅向試験、標準衝撃エネルギー、シャルピー 10x10mm V-ノッチ試験⽚。 1)
          45 J / -40 °C33 ft-lbs / -40 °F

          1) 衝撃靱性は別途同意により測定。板厚が3〜11.9mmのものについては、サブサイズ、シャルピー衝撃試験⽚(V-ノッチ)が使⽤されます。衝撃試験はISO EN 148に沿って熱処理・板厚グループごとに実施。3試験の平均。

          化学組成(熱分析)

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            C *)
            (max %)
            Si *)
            (max %)
            Mn*)
            (max %)
            P
            (max %)
            S
            (max %)
            Cr*)
            (max %)
            Ni*)
            (max %)
            Mo*)
            (max %)
            B*)
            (max %)
            0.32 0.70 1.60 0.025 0.010 2.50 1.50 0.60 0.004
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              組織は微細結晶粒。*) 意図的合⾦元素。

              炭素当量 CET(CEV)

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                鋼種 薄板 厚板 厚板 厚板 厚板 厚板 厚板 厚板
                板厚 (mmin) 2.0 - 8.00.079 - 0.315 4.0 - 7.90.157 - 0.311 8.0 - 20.00.315 - 0.787 20.1 - 32.00.791 - 1.260 32.1 - 45.01.263 - 1.772 45.1 - 51.01.776 - 2.008 51.1 - 80.02.012 - 3.150 80.1 - 130.03.154 - 5.118
                最⼤ CET(CEV) 0.30 (0.43) 0.26 (0.41) 0.31 (0.47) 0.32 (0.52) 0.33 (0.67) 0.33 (0.67) 0.43 (0.82) 0.43 (0.92)
                標準CET (CEV) 0.28 (0.41) 0.24 (0.39) 0.28 (0.44) 0.29 (0.48) 0.31 (0.62) 0.31 (0.62) 0.37 (0.77) 0.41 (0.89)
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                  公差

                  Hardox®を見る詳細については、SSAB カタログの保証を参照してください。

                  板厚

                  公差は「Hardox® 板厚保証」に準じます。Hardox®保証は厚板についてはEN 10029 Class A、薄板については½ EN 10051の要件を満たします。

                  ⻑と幅

                  SSABの「⼨法プログラム」に準じます。厚板の公差はSSABがEN 10029に沿って規定するミルエッジの基準または公差に準じます。薄板の公差はEN 10051に準じ、ご希望に応じてさらに狭い公差に対応いたします。

                  形状

                  公差については、厚板はEN 10029、薄板はEN 10051に準じます。

                  平坦度

                  厚板の公差はEN 10029よりさらに厳格な「Hardox®平坦度保証Class C」に準じます。薄板については、EN 10051より狭い公差を実現する「Hardox®平坦 度保証ClassA」に準じます。

                  表⾯特性

                  EN 10163-2、ClassASubclass1に準じています。

                  納⼊条件

                  納品条件はQ(焼き⼊れ)Q+T(調質済み)です。Hardox® 鋼板のエッジは、がせん断または熱切断でお届けします。厚みが80mmを超える場合は通常 ミルエッジでの納品となります。Hardox® 薄板の標準納品条件は圧延およびミルエッジです。

                  納品要件はSSABカタログ内「Hardox® Guarantees」またはwww.ssab.comでご確認ください。

                  ファブリケ−ションとその他の推奨事項

                  溶接、曲げ、機械加⼯

                  推奨事項は、SSABのカタログ(www.hardox.com)をご覧いただくか、テックサポート(英⽂のみ)まで、お問い合わせください。

                  鋼板の曲げ性は「Hardox® 曲げ保証Class E」に準じます。薄板の曲げ性は「Hardox® 曲げ保証ClassA」に準じます。

                  Hardox® 400は熱処理向きではありません。機械特性は焼き⼊れ、および必要に応じてその後の焼き戻しにより⽣まれます。納品条件として記載されて いる特性は250ºCを超える温度にさらされた後は維持されません。.

                  本製品に溶接、切断、研削、その他の加⼯を⾏う際は、適切な安全衛⽣予防策を取らなければなりません。特に防錆塗装された鋼板の研削時には、粒⼦ 濃度の⾼い粉じんが⽣じる場合があります。