2022年11月11日
5 分
摩耗に強く、環境に優しい。Bennes Vincent社は、Hardox® 500 Tufにアップグレードしたことで、車両重量を減らし、積載量を増やし、より持続可能で、より収益性の高いダンプを製造できるようになりました。
Benne Vincent社のリアダンプは建設、道路工事、公共工事で使用されています。同社のダンプボディの大部分はHardox®耐摩耗鋼板だけを使用しており、Hardox® 500 Tufでより少ない鋼材を使用しながら、同等の耐摩耗性を確保できることを高く評価しています。しかも、使う鋼材が少ない分、ダンプの軽量化も実現できます。
設計に関するご相談は技術サポートチームまでお寄せください「Hardox 450からHardox® 500 Tufにアップグレードする際の最大のメリットは、より少ない材料で、工具を交換することなく、よりハイエンドな製品を製造できることです」
Bennes Vincent社の顧客にとって、軽量化されたボディは非常に大きな違いをもたらします。車体重量が減ることで、従来よりもダンプにより多くに積載できるだけでなく、ダンプが空の時や 満載でない時には身軽に移動できるようになります。この結果、 燃料費が削減され、トラック自体の消耗も少なくなります。
「ダンプボディへの投資分はわずか 5年で回収できました。これからは純粋に収益になります。ダンプボディはトラックと同じほど長持ちするでしょう」とThal氏は説明します。しかし、一番のメリットは環境負荷の軽減だと言います。
「不要な重量を減らすことで、汚染を減らすことができます。これはまさに、すべてのお客様が目指していることなのです」
これは、欧州連合(EU)が新たに導入したより厳格なCO 2 排出量規制(大型車の排出量を2019/2020年比で2025年までに15%、2030年までに30%削減することを目指す)とも合致しています。
「Hardox® 500 Tufは非常に耐性が高く、弾力性に優れているため、従来よりも薄い板厚を使用することができます。例えば、当社のMulti-Blocsダンプボディは、8mm(0.315 in.)厚の床板と6mm (0.236 in.) 厚のサイドパネルを使用していましたが、Hardox 500 Tufではそれそれぞれ7mm (0.276 in.) 厚と5mm (0.197 in.) 厚になりました」
Bennes Vincent社とSSABは、30年にわたりパートナーシップを築き、共に革新してきました。
Bennes Vincent社のテクニカルディレクターPhilippe Mengel氏は、「私たちは常に素晴らしい関係を築いてきました」と言います。「長年にわたり、SSABの鋼材の進化とともに当社の製品も進化してきました。そのおかげで、ダンプボディを常に改善し続けることができました」と、協力関係は単なるビジネス取引以上のものに発展している、と述べ、さらに
「自社製品の設計でも、技術的にサポートしてくれ、計算や解決方法を教えてくれる、そんな存在です。私自身も、毎週のように電話でやり取りしています」と語っています。
Bennes Vincent社は Hardox® In My Bodyプログラムにも参加しています。現在では、ダンプボディの80%をSSABのHardox耐摩耗鋼板シリーズで製造しており、そのうちHardox® 500 Tufは10%を占めています。Bennes Vincent社がHardox® 500 Tufを同社の2方向開閉型ダンプボディに採用し始めたため、この数はさらに増える予定です。そして、生産量を増やす計画もあります。その理由として、
「ブリネル硬度が上がり、弾性力が増し、耐摩耗性も向上します」とThal氏は締めくくります。