2021年8月13日
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オーストリアのFuhrmann社はHardox®耐摩耗薄板を使用して軽量・頑丈な側壁を製造し、高耐久・長寿命のティッパー用側壁を提供しています。
「これまで長い間、トレーラーやティッパーボディの側壁の素材にHardox® 450耐摩耗薄板をお勧めしてきました。 当初は板厚4 mm (0.157”) で製造していました。 現在は、2.5 mm(0.098”) と3 mm (0.118”) のHardox® 450耐摩耗薄板を採用し、車両の一層の軽量化が可能です」
Hardox®耐摩耗鋼板はリサイクルや建設用途で扱う砂利、建物のがれき、スクラップ、ガラス粒、掘削土等と鋼構造が接触するあらゆる用途において、優れた耐摩耗性を発揮する素材として高い実績を誇ります。
「より薄く摩耗性に優れた側壁を製造できるよう、2.5 mm(0.098”) と3 mm (0.118”) のHardox® 450薄板鋼板が採用されました」とSSABのオーストリア担当リージョナルマネージャーのMichael Glaserは言います。 「安定性と耐摩耗性をそのままに、標準的な薄板鋼板と比べて、側壁の重量を37%軽くすることが可能です」
Hardox®を使った設計・工程に関する技術アドバイスをご活用くださいHardox® sheet steel in the body’s walls is highly resistant to heavy impact despite the reduced wall thickness.
側壁を薄くすることで、車両総重量を超えずに積載能力の大幅アップが可能です。 さらに、輸送トンあたりの燃料削減も可能です。 さらに、輸送の片道は通常無積載のため、車両の軽量化は往復の燃料削減につながります。
燃料削減はCO2排出量削減に、使用鋼材減は鋼製造工程で発生したCO2フットプリントの削減につながります。
側壁の軽量化にはさらに、開閉時の操作が大幅に容易になるという、実用面でのメリットもあります。
また、新たに薄板が登場したHardox® 500 Tufを採用すれば、一層の軽量化も可能です。 摩耗寿命はそのままに、Hardox® 450より50 HBW高い硬度を実現する側壁が製造できます。
軽量化について担当者から連絡を希望するFuhrmann社は輸送する積載物の種類に応じて、さまざまな車両や側壁の高さに合わせた側壁プロファイルを設計しています。 その多くは顧客の仕様に合わせて製造されます。
堅牢性と生産性を考慮して、トップレールとボトムレールを曲げて側壁と一体化させています。 こうすることで、溶接を最小限に抑え、側壁の強度と生産速度を高めることができます。 プロファイル付きの側壁全体は、重い岩等の衝撃に対して優れた耐性を発揮します。
「Hardox耐摩耗薄板の高い平坦度と寸法精度は素晴らしいものです」とFuhrmann氏は言います。
Fuhrmann Fahrzeuggesellschaft m.b.H.社の歴史は1856年に遡ります。 オーストリアのシュタインブルンにあった村の鍛冶工場から6世代目の現在、同社は約160名の従業員を抱える、現代的なファミリービジネスへと成長しました。 Fuhrmann社は30か国以上の名だたるトレーラーメーカーや商業車両メーカーに鋼製側壁を輸出しています。 国内向けでは、自社設計の農業用トレーラーやワイン生産・果樹栽培用輸送車両も生産しています。