Fecon社製開墾用機械、Strenx®高性能鋼板で強度1.5倍、5％軽量化を実現

可動幅やアタッチメントの能力が限定された機械を使って瓦礫を切断、移動、運搬、積載することは、さまざまな種類の重機を使った作業が何日にも及ぶことを意味します。 こうした重く大型の開墾用機械は、現場との往復にかかる輸送費用がよりコスト高になりがちです。

Essen氏が説明するように、「こうした重機はより重いだけでなく、自動車免許の車両重量制限を超える場合があり、その場合は牽引免許が必要になります。 小型トラックローダー (CTL)、林業用マルチャー、その他マルチャー用アタッチメントといった複数の重機や機材を現場に集めるのは、かなりコストがかかります」

業界全体が直面するこうした課題を克服し、中型の軽量開墾用トラクターを供給するため、Fecon社のエンジニア達は安定した動きや、輸送しやすい軽量性を実現し、伐採物の切断、移動、マルチングに適したアタッチメントを備えた設計を生み出しました。

強力で高性能のフレームを維持しながら、全体をより軽く薄くするためにFecon社が採用したのはStrenx^® 100 XFでした。 Strenx^® 100 XFをトラックレール、ローダーアーム、タブフレームに採用することで、この牽引車の重量の大幅な軽量化を実現しました。

Strenx^® 100 XFは、冷間成型用に作られた熱間圧延済み鋼板で、689 MPa (100 ksi) の最低降伏強度を発揮します。 強度アップと軽量化の両方を実現するため、高性能鋼板と呼ばれています。 板厚、平坦度、衝撃特性について特定の保証を満たすよう作られており、設計の限界を広げることを可能にします。

当初はその薄さに疑念を抱いた顧客たちも、すぐにそのメリットに気付きました。

「はじめは疑念の声もあがりました。厚さと重さイコール強度と耐久性だとほとんどの人が考えていたからです」とEssen氏は言います。 「しかし、私たちは板厚を薄くすることで強度アップと軽量化が実現し、トラクターの投資回収率向上につながると、説得したのです」

このイノベーションにより、Fecon社の市場競争力はアップしました。 この製品のおかげで、より高所の伐採が可能となり、積載量も最大3倍にアップし、よりスピーディかつ安全な開墾作業が可能になりました。 軽量化だけを取っても、燃料費、運送費、環境への影響の軽減につながります。 さらに、各作業用アタッチメントが揃っているため、可動式重機一台で作業を進めることができ、効率的で一層のコスト削減が実現します。

従来、新しい農地の開墾や薪の収穫等、小規模の農業用オペレーションでは、トラクターに切断機を取り付ける以外に方法はありませんでした。 マルチング用のBull Hogシリーズ等、Fecon社の林業マルチャーアタッチメントの改善を検討していた設計エンジニアのRyan Bricker氏は、最高品質を維持しながら、安全性、耐久性、効率性を向上することを重視しました。

中でも最大の改善点のひとつが、ローターの設計でした。 この中で、Bricker氏は効率性と、Fecon社が長年培ってきた信頼性と品質の高さに注目しました。

「ローターといった重要なコンポーネントについて、全体的な設計を改善できると確信していました。 強度と軽量性を実現するStrenx® 100 XFを採用したローターは、これまでよりさらに高い効率性と耐久性を発揮しています」とBricker氏は言います。 「当社の顧客にとっても、このことはより優れた仕上がりを意味します。 さらに、時間と燃料の節約につながるだけでなく、植生の再生のスピードも遥かに速くなります」

Strenx^® 100 XFを採用して設計されたFecon社製ローターは、正確な切断で林業作業の効率化を実現しています。