Strenx®でコンクリートブームポンプの軽量化＆耐久性向上を実現

同社のR&D設計チームはStrenx^® 700を使用してスティールブームの生産を始めました。 その後、より高所へのリーチが必要な長尺製品について、板厚に応じて最大900 MPaの降伏強度を発揮するStrenx^® 900に切り替えました。 より高いグレードのStrenx^®鋼板の採用により、これまでと同じ積載レベルで板厚を下げるか、これまでと同じ板厚で積載レベルをあげることが可能です。 Betonstarはコンクリートポンプに3mm〜50mmの板厚を採用しています。

「当社の製品は小さな村にある小さいビルから、世界有数のタワーまで、あらゆる建設現場で使用されています」とYıldız氏は言います。 「当社のコンクリートブームポンプは顧客のトラックに搭載して使用されます。 ポンプの軽量化は、燃料消費量減や、ホールベースがより短いトラックを購入できる可能性、さらにコンクリート注入にかかる燃料減、そしてもちろん、トラック運転のための燃料減など、さまざまな利点をもたらします」

同社は最近、Strenx^® 960および Strenx^® 1100を使用し始めました。 その理由として、

BetonstarのR&Dマネージャー Selim Alver氏はこう言います - 「私たちは常により長いブームの設計や、軽量ソリューションの開発を目指しています」 「たった1キロ軽くなっただけでも、お客様の製品の軽量化や 燃料消費量の削減につながりますからね」

Betonstarはトラックに搭載するコンクリートポンプの製造のほかにも、固定式ポンプやスパイダータイプのコンクリートディストリビュータの製造も手がけています。 トラック搭載型コンクリートポンプのリーチは20〜58メートルです。

「リーチが50メートルを超すブームポンプは特殊なクラスです」とAlver氏は言います。 「こういった製品を作るには、Strenx鋼板のような特殊なエンジニアリング鋼が必要です」

現在の設計と低強度の鋼板の相性が良い場合、Strenx^®鋼板へ切り替えることでさらなる成果を実現することができます。 しかし、Betonstarのようにさらに革新的なアプローチを取ることで、軽量化の可能性は一層高まります。

「Strenxのおかげで、柔軟な設計が可能です」とAlver氏は言います。 「どんな風にも設計を変更することができます。 このおかげで、最新の52メートルポンプモデルについて、5段折り畳み式ブームから6段折り畳み式ブームへと切り替えることができました。 これにより、コンクリートポンプの重量が41トンから39トンまで軽くなりました。 これはエンドユーザーにとっても重要です。なぜなら、道路を走行するための特別な許可を必要としない12メートルの車両にポンプを搭載することが出来たからです。

Betonstar社製コンクリートポンプに使用しているSSAB鋼材
Strenx^® 700とStrenx^® 900を製品の全構造に使用。Strenx^® 960およびStrenx^® 1100をより強度に優れた軽量な長尺ブーム構造に採用予定。